内容証明郵便のルール・書き方・出し方
- 必要部数
受取人(相手)が一人の場合は、同じ内容の文面の手紙を3通用意します。
郵便局保管用、受取人用、差出人用(本人)です。
受取人が複数いる場合は、受取人の人数+2通用意します。
このとき、受取人に対して他の誰に出したかをわからせる方法と誰に出しているかはわからせない方法があります。
- 用紙
内容証明郵便を書くための用紙は特に指定されていません。
手書きの場合はマス目のある市販の用紙を使うことが多いようです。
ワープロ等で作成する場合は、A4、B5、B4が一般的です。紙は長期間(郵便局で5年間保存)の保存に耐えうるように感光紙は避けましょう
- 記入方法
手書きである必要はありません。
・三枚とも手書き
・一枚を手書きして残りの二通はコピー
・ワープロで作成
- 文字
使用できる文字は、ひらがな・カタカナ・漢字・数字や一般的に使われている記号(+、-、=%、等( ))です。英語は固有名詞のみ使用可能です。
- 字数制限
1枚の用紙に書ける文字数には制限があります。
・縦書きの場合 : 20字以内×26行以内
・横書きの場合 : 20字以内×26行以内
・横書きの場合 : 26字以内×20行以内
・横書きの場合 : 13字以内×40行以内
- 料金
文書1枚(420円) + 郵送料(80円) + 書留料(420円) + 配達証明料(300円)=1,220円となります。
※ 文書が1枚増えるごとに250円加算
書く枚数に制限はありませんが、主旨を簡潔にまとめることが大切です。
- 表題
文書につけるタイトルです。主旨が一目でわかるようなタイトルをつけましょう。 「催告書」「通知書」「督促状」「請求書」「回答書」など
- 前文・後文
基本的には省略してもかまいません。
ただ、相手との関係や状況などを踏まえて、柔らかいイメージを演出したいときには記載します。
- 本文
まず、事実確認を十分に行うことが必要です。
そして、主張、要求を相手に伝わりやすい表現で記載します。
主観的な感情や余計なことは記載しないようにします。
普通の手紙による場合も注意が必要ですが、内容証明郵便の場合は特に細心の注意をはらって本文を作成することが必要です。
自分にとっても証拠になるが、相手にとっても証拠になるということを忘れないでください。
何の法的根拠もないまま主張しても単なるいいがかりになってしまいます。
自分はどういう法的根拠に基づいてどういう主張ができるのかを理解したうえで作成してください。
- 差出人・受取人
個人の場合・・・住所、氏名
法人の場合・・・所在地、名称、代表者名
※ 差出人は押印します。
※ 封筒に記載してある住所、氏名等と一致していることが必要です。
※ 代理人が提出する場合
法律の専門家に依頼して内容証明郵便を出す場合は、代理人の氏名、事務所の所在地も記載します。この場合、代理人が押印します。
法律家の名前で送られてきた内容証明郵便には、受け取った相手方への精神的プレッシャーを増加させる効果があります。
また、内容についてもチェックしますので本人にとって不利な証拠とならないように配慮し的確に要求することができます。
【提出場所】
近隣の集配を行っている郵便局が一般的です。
相手にプレッシャーを与えるために裁判所のなかにある郵便局から発送することもあります。
【配達証明をつける】
配達証明付の内容証明郵便で出します。
内容証明郵便は、「いつ、誰が、どのような内容の郵便を、誰に」出したかを証明してくれますが、いつ届いたのかは証明してくれません。※配達後でも配達証明をだしてもらうことはできますが、余分な費用がかかります。
民法の意思表示は、相手方に到達はた時に効力が発生しますので、「いつ届いたのか」が非常に重要です。